自称天然のウソホント
TA中の出来事。
同じシフトのK原さん「プリンタ用紙ってこれでいいんですよね?」
たわし頭「うん」
「!?」
「…何でそんなロックな開け方してんの?」
「えっ?違うんですか?」
「こうすればええのに」ぺりぺりぺりぺり
「あっ…あー、なるほど〜!すいません、私、天然なんで!!」
「それは自分で言うのはどうなの?」
「いやー、言い訳ですね、スイマセン」
意図した答えは返ってこず、何故か謝られてしまったのであるが、こちらの真意としては、「本当に天然な人は自分のことを『天然です』というのだろうか?」ということを訊きたかったのである。不思議な言動をする人に「君、天然やなあ(「不思議系やなあ」の場合もあり)」と言った場合、少なくとも今までに会った人たちはもれなく真っ向から否定した。なかにはマジ切れして威圧的な態度をとる方もいらっしゃった。どうやら天然な人だって、天然な人はあんまりだと思っているらしい。天然な人にとって、どのような行動がそれにあたるかは分からないはずなのだ。つまり、これまでの経験に照らし合わせると、自分が天然であることを肯定する天然な人、というのは有り得ないのである。
分かっちゃいるけど止められない、植木等系天然さんなのか。
それとも天然っぽい行動をしてリアクションを見るという、計算されたネタなのか。
印象としては本物っぽいんやけどなあ。
もう少し温い目で見守ってみようか。
…
天然といえば、天然パーマ。
天然パーマといえば、最近研究室でのくせ毛バッシングが急に激しくなった。しかもこれまでの比ではない。畳み掛けること火の如く、である。全ての話題がくせ毛に集約されるかのようだ。来る日も来る日もくせ毛、くせ毛。くせ毛のバーゲンセールが連日開催中である。
「くせ毛って言うより、チリ毛ちゃうの?チリ毛」
くせ毛でもチリ毛でも構わない。しかしいずれにせよその呼称は誇り高きものであって、他人に揶揄されるものではないはずである。
「たわし頭っていうより、金だわしですよね」
だから何だ。上位互換みたいなもんだろう。
そもそも仲間由紀恵と栗山千明を除いて人は皆、多かれ少なかれくせ毛なのである。それ以外に直毛の奴がいたら床に落ちた毛を拾って持ってこい。その毛がマルタイラーメンみたいに真っ直ぐなら渋々認めてやる。なのに何故か人はくせ毛であることにコンプレックスを抱き、自分よりくせ毛のものを見つけては序列をつけて揶揄しようとする。全ての人は等しくくせ毛であるはずなのに。何と浅はか、何と愚かな人の業。髪質ひとつとってもいがみ合わずにいられないとは、一体いつになればこの世に平和が訪れるのだろうか。
いっそ皆、坊主頭にしてはどうだろうか?
いやいや、それではO崎鉄板のハゲネタが活きなくなってしまう。
そんな葛藤を抱えつつ、揶揄に対して「あ?おい今『チリ毛』っつったか?」とキレる日は続く。