3日目

晴れとは言えないが、調査できないほど天気が悪いわけではないので、今日も琵琶湖岸にてバスを採集する。途中何度か雨が降っていたようだが、水中では関係ない。一昨年、去年に比べ今年は非常にバスが良く捕れるようで、この日もトータル30匹ほどを捕獲した。


で、気を良くしたのが全ての不幸の始まりでした。「せっかくだからもっともっと捕ってやろう。」いつに無く欲が出たくせ毛の青年は、普段あまり採集したことの無い場所にまで刺網を仕掛けてみたのです。すると、何とそこは大型バスの寄り合い所。哀れ、青年の大事な刺網は、大きな大きなバス達に蹂躙されることとなってしまったのでした。



普段なら、捕獲がめんどくさい・持って帰るのがめんどくさい・サンプル処理がめんどくさいの3重苦である大型バスなんか多少刺網を破られようと無視するのであるが、この日はどうしても無視できず、不本意ながらも捕獲してしまった(→解説ページ)。さてどうするか。そういえばW助教授と一緒にサンプリングした時、「バス食べないの?食べようよ〜。」と言っていたな。ちょうどいいや。あげてしまおう。


ということでこのバスは研究室に持ち帰られた後、お茶部屋で三枚に下ろされ、その日のW家の夕食に並ぶこととなったのでした。





…とこう書けば全てまるっと収まったように見えるのだが、現実は「お茶部屋で三枚に下ろされ」の所が捌いている本人も気分が悪くなるほどの悪臭で、お茶部屋の住人から大顰蹙を買ったのであった。ちゃんと調理すればそこそこ美味い魚なんやけど、あの皮と粘液(?)、そして内臓から放出される“おっさん臭”は今でもやっぱり結構きつい。