標本作製

標本作製は刃が命。
ホルマリン標本の腱は非常に強靭で、剥がそうと無理に引っ張ったりすると、逆に骨格の方が耐え切れずにへし折れてしまうことがある。
なので、貴重な標本を痛めないためには、右手にメス、左手にピンセットのスタイルで切開しつつバラし、残りの部分は薬浴させて溶かす、というのが一番なのである。
特に小さな標本では、その切れ味が重要となる。


「Oh, shit!こいつは何て切れないメスなんだ!!」
「そんなときにはこれさ![ -人-] 印の携帯砥石!」
シャーコ シャーコ
実体顕微鏡で刃先を確認
「…びっくりするくらいギザギザに…こんな酷い刃物見たことねぇ…」
「やっぱり新品が一番だよね!」
スパッ
今度は切れ過ぎて大切な標本が唐竹割りに



下顎の厚みが半分に、ってどんだけ鋭いんだよ!
「さすが日本の技術は素晴らしいですね」ってやかましいわ!!


生協の“ぬる茶”みたいな、ちょうど良いくらいの鈍らメスをください。