京都観光

金閣寺

父が勤続何周年だかで旅行券をもらったそうなので、結婚記念日を迎えたお祝いも兼ねて家族で京都を観光した。父、母、弟にとっては京都旅行、私にとっては京都散歩である。


〜前日〜
「明日は11時過ぎに京都駅に着くから」
「あいあい。それくらいに中央口で待ってます」




「はぁはぁ…もう1例だけ、もう1例だけデータ採取を…」




〜当日〜
「着いたぞー。どこにおんねんー?」
「今起きました。到底間に合わないので、次の観光ポイントで合流します。」


40分後
「移動するでー」
「(2度寝してたとは口が裂けても言えない)う、うん、ちょっとまだかかりそうなので、先に入っててください。中で追いつきます。」



という訳で二条城にて合流。最初の観光ポイントである、京都中央卸売市場での滞在時間がいやに短いと思ったら、観光するような部分がほとんどなかったそうな。まあ、観光地というよりは、モロ業務用ってとこやからねぇ。


二条城観光後、適当に入った寿司屋で昼食をとる。お昼時なのに人気がない店内、もどかしいくらいゆっくりとした動作で茶を出すお婆さん、厨房にはドリフ『もしもシリーズ』の志村けんそのものな手際の悪い板前と、条件が揃い過ぎの寿司屋であった。味の方は推して知るべし。


ノープランな旅行は続く。昼食後、タクシーの運ちゃんに勧められて北野天満宮へ。ウシを撫でる。ひたすら撫でる。「誰も撫でていないこの辺がいいんじゃないか」とか言いながらウシの尻を撫でる我が弟(25)。何やってんだこいつは。ガラクタ市で賑わう東門を抜け、近くの千本釈迦堂へ。おかめ伝説があるこのお寺、本堂脇にはおかめ塚が建てられている。説明では、“おかめ”は奥さんの名前だということだったが、だからと言ってこれが所謂“おかめ”という言葉の起源というわけではないのね。おかめと名づけた娘が偶々(もしくは「名は体を表す」で)おかめ顔に育ったのか、それとも生まれた時からおかめ顔だったので“おかめ”と名づけたのか。謎は深まるばかりである。週末だというのにものすごく閑散としており、静かに観光するにはもってこいの場所であった。天満宮へお越しの際はぜひお立ち寄りを。


夕方になったので旅館に向かう。風呂も部屋も普通だったので何がそんなに高いのかと思ったが、どうやら料理に重きを置いた旅館だったようである。夕食、朝食とも非常に美味しかった。料理に敷いてあった葉っぱを間違えて食べてその苦さに悶えることさえなければもっと楽しめたであろう。自分のうっかりさが悔やまれてならない。中でも、鰆の西京焼きが絶品であった。さすが京都。たまにこういうことがないと忘れてしまうが、私はもう京都在住9年目なのでした。

 
(左が夕食、これに茶碗蒸し、土瓶蒸し、揚げ出し、デザートが付く。右が朝食)