気になる結果

これまでに、捕食魚430個体のうち176個体の胃内容分析が終了し、そのうち37個体から比較的消化の進んでいない綺麗な被食者が得られた。打率2割。オオクチバスでも同じくらいの打率だったから、捕食者というのは大体同じような傾向を示すのかも知れない。被食者の内訳は以下の通りである。


・ハゼ科
・トラギス科
・ウミヘビ科
・ホタルジャコ科
・テンジクダイ科
etc.....


そのうち、顕微鏡下で見たら実は顎が破損していたもの、顕微鏡下での顎を外す作業中に手元が狂ってうっかり顎を壊してしまったもの(悪い悪い、じゃあ次はうっかり心臓を潰してやろう)を除くと30個体程度に。ここでのロスはある程度考慮に入れていたとはいえ、個体数の少ない種では結構致命的である。そしてハゼ科とトラギス科の被食者およびそれらの捕食者について、骨格標本の作製、計測点の確定を経て先日ようやく計測が終わったので、エクセルにデータを入力し、分割表を作成してみた。




……


…うーん。


総個体数10のデータから4セルの分割表を作成(しかも分類群はプール)という極悪非道なことをしているので、もちろん統計的な解析など出来るはずもなく、眺めてなんとなく傾向を掴むしかないのであるが…うーん、これはまあ、予想していた結果と違うとは言え、一応相関のある結果が得られそうだと思っていいのかなあ。む〜、、、、目を細くして椅子にのけぞってモニターを見たら無いとは言えないことも無いことも無いような…。これまでの研究過程が、


1.予備的にデータを取ってみる
2.少しそれっぽい傾向が見られる
3.調子に乗ってデータをごりごり取る
4-1.解析の結果、2の傾向は見られず。代わりに別の解析方法で新たなそれっぽい傾向が見つかる
5-1.その解析で白黒つけるには明らかにデータが足りない!
6.さらにごりごりデータを取る
7.3に戻る


もしくは、


1.予備的にデータを取ってみる
2.少しそれっぽい傾向が見られる
3.調子に乗ってデータをごりごり取る
4-2.解析の結果、データを分割する必要があることが判明する
5-2.分割データを統計的解析にかけるには明らかにデータが足りない!
6.さらにごりごりデータを取る
7.3に戻る



という3→7の無限ループだったので、今度もこれに陥りやしないかとデータを取ることに不安があったりするのである。ほんともう、D1の1年間なんて人生をかけた壮大なオチというか一生引きずるトラウマですよ。
まあでも、今の状態では何とも言えないので、少なくとも今の倍ぐらいのデータが得られるまでは胃内容分析を続けることにしようか。そしてまた一旦解析をしてみて、結果が出れば万々歳、出なかったらその時はその時である。そうしようそうしよう。目標は、12月頭のゼミ発表。この時にはその結果を話せるようにしなければ。



生態学会の申し込み?それはもう、ハッタリかますしか…!!!しかし何か去年もそんな感じだった気がするなあ。毎年綱渡りの日々であることよ。